かなり前から、『鉄拳』ファンたちの間で予想外の要望が巻き起こっていた——それは『鉄拳8』に「ワッフルハウス」のステージを登場させるというもの。24時間営業の象徴的なダイナーへの巡礼ではなく、シロップにまみれたグリルやネオンサインを背景に格闘家たちが決着をつける、ゲーム内に完全実装された舞台だ。
X(旧Twitter)で、『鉄拳』シリーズディレクターの原田勝弘氏がこの継続中のファン運動に言及。ますます盛り上がる熱意を理解しつつ、静かな決意を込めて語った。元は単なるネタだったこの案は、今や本気のコミュニティ要望へと進化——原田氏自身が全面的に支持していると認めた。
「要望はよくわかっています」と原田氏は述べ、これは単なるファンの騒ぎではなく、自分自身も以前から考えていたコンセプトだと強調。実際、過去1年以上にわたり複数のルートを通じて協力関係を模索してきたことを明かした。
「1年以上前から、実際にいくつかの異なるチャンネルでコンタクトを試みています」と原田氏は共有。「ただし、これはあくまでも私の推測ですが、返事がない理由はおそらく、私が関わるプロジェクトが『格闘ゲーム』というジャンルだからではないでしょうか」
ワッフルハウスからの反応がないにも関わらず、原田氏は完全に可能性を否定していない。こうしたケースで「無反応」という結果は極めて異例だと指摘し、別のアプローチの余地を残した。直接の提携が不可能なら、名称を変更したりスタイリッシュにアレンジするなど、本質を保った創造的解決策も検討中だという。
続く投稿で原田氏は架空の代替案「ハッスルハウス」を提示。本物ではないが、ファンが求める深夜営業・食べ放題の雰囲気を忠実に再現したオマージュとなり得るとした。妥協案ではあるが、精神はしっかり受け継がれている。
一方『鉄拳8』は進化を続けている。パッチ2.01が配信され、バランス調整やパフォーマンス改善が実施された。新キャラクター・ファクンラムの追加も話題を呼んでいる。4月上旬にはシーズン2に関するプレイヤーの懸念に原田氏が応え、チューニングチームが「24時間体制」でフィードバックを分析し改良に取り組んでいることをコミュニティに保証した。
本物のワッフルハウスステージ実現はまだ道半ばだが、議論は終わっていない。原田氏が耳を傾け——自ら推進すらしている今、この夢はメニューに載り続けているのだ。